春夏秋冬—冬以外 夏は翡翠から常盤緑へ染め上がったモチーフを一晩乾かし、アイロンをかけて形を整える。それぞれを、地色になるボディ生地、シャンタンの上にのせてみると…..。 うーん。秋は少し色が濃く出すぎたか。コントラストが強い。が、地色のオレンジもかなり彩度が高く鮮やかなので、それなりにバランスはとれると思う。(そもそも、濃く染まりすぎたものを薄く戻すのは不可狽ノ近い。新しいモチーフで染め直すぐらいなら、このままでも良かろう、という判断だったりする。) 一方、夏の緑のインパクトが今ひとつな感じだ。地色の緑と色味が似ていて、濃淡にしても、存在が薄い。単体で見ている分には悪くない気がするが、春、秋と並べると、どうもはっきりしない。 そこで、夏のモチーフだけ、もう少し染めを入れることにした。今回は既にグリーンに染まっているので、ブルー系の染料で重ね染めにする。理論的には、緑+青=青緑になる筈。といっても、うまく足し算できれば良いが、数字で計算するのと違って、ますますヤマカン任せだ。 さて、ビフォー・アフター。もう少しブルーが強くても良いのだが、かなり濃いめの染料を用意したにも関わらず、あまり色が入っていかなかったところを見ると、下染めとなったグリーンが意外と主張する色だったのかも知れない。いつも思う事だが、染めは本当に奥が深くて、なかなかこちらの思う通りに行かせてくれない。毎回、新しい発見がある。 投稿ナビゲーション 春夏秋冬—冬以外進化する白鳥