深紅のメドーラ 不揃いの…….ボディの飾り付けが終わり、完成も間近。クラシックチュチュは、最後にスカートの糸止めをするが、今回のようなドレスは、最後の最後にスカートの裾を揃えなければならない。 生地は繊維が縦糸と横糸が交差して織り上げられている。糸そのものに伸縮性がなかったとしても、織り上がった生地は、縦糸と横糸で告ャされた格子がひしゃげることによってのびることになる。一般的な平織りの生地であれば、45度の角度が一番のびやすい。この特性を活かして、生地を斜め45度に裁断し(バイアス裁ち)身体に流れるようなフィットしたラインのスカートやドレスが作られている。 さて、スカートに使っているジョーゼットは、生地の中でも特にバイアスがのびやすい。同じ長さに裁断しても、生地を持ち上げた途端にバイアスがゆがみ、裾が不揃いになってしまう。生地の自然な重みでどんどん下がるので、大抵の場合、裁断してから数日は吊しておくようにしている。今回も、スカートは一番最初に裁断しておいた。この段階まで仕上げて、トルメ[に着せてみると、最大で15cmは下がっていた。後はこれを切り揃えて始末し、ラインストーンをとばすだけだ。 投稿ナビゲーション 深紅のメドーラ深紅のメドーラ