衣裳の復刻

ありそうでない色
材料探しは少々難航した。30年前のサンプルと同じ生地が入手できる保証がないからだ。
チュールやサテン、それも白、黒、ピンクともなれば、30年前の品番がそのまま残っている可能性は高い。今回のサンプルに使われているのはレオタード等に使われる光沢のある2way生地で、色はオーソドックスな緑。それこそ、色鉛筆の2色セットにあるような、””みどり””と言えばこの色、という色味。これなら、そう遠くない色がありそうだと思っていたが、、数社のサンプル帳をあたっても、このいかにもな””緑””がない。ミントだったり、ブルーがかっていたり、パステル調、蛍光調、あるいはグレイッシュなニュアンスのあるグリーンは数種類あるのに、緑らしい緑がない。こういうベタな色味は今風じゃないらしい。
結局、先生とも相談して、少しターコイズと黒が入ったシャンブレーの生地を使うことにした。オリジナルとは一見して色が違うけれど、さて、これがどう出るか。仕上がって照明があたってみないとわからないけれど、個人的にはオリジナルよりこの方が好みなので、楽しみだったりする。”