混色チュチュの落とし穴

アナログな数字遊び
数色のチュールを取り混ぜたチュチュは、何層にも重なった複雑な色味が出て、なんとも面白い。組み合わせる色は、頭の中でその結果を想像しながらチョイスする。
色が決まれば用尺を計算し、生地を発注すれば良い。

きちんと計算したはずなのに、最初の段階で設定していた段数が間違っていたことに気づいた。そうなると、最初に考えていた色の階層が変わってくることになる。一番上と一番下の段の色は変えたくないところだが、交互に濃淡を組み合わせていれば、当然、どちらかの段を反対色にしなければならなくなる。生地はもう発注してしまった、多少の余裕を見て用尺を出しているから、各段の接ぎ枚数を変えれば間に合うのか? あるいは、どうせ追加発注をしなければならないのなら、思い切って中間層に別色をいれてみようか…、なんて考え出すと、一体どの色を何m買い足せば良いのか、すっかり頭がこんがらがり、買ってきたチュールに竹杓を当てては、計算をしなおし、数字に弄ばれてているうちに、気がつけば日が暮れてしまった。