8月の憂鬱

家庭の事情に襲われる日々
いろいろな事が一度にやってきた。
かねてから願書を出していた保育園に、入園できる事になったのだ。振り返ってみれば、生後2ヶ月から保育ママに預けることができたお陰で、今まで支障なく仕事を続けてくる事ができたのだが、それも来年の3月まで。その時点で自動的に保育園へ入園出来る保証はない。それで、今年の4月入園分から、願書を出していたが、届いた通知は「入所不許可」、とにかく空きが出るまで気長に待つしかなかったのだ。

それが、この8月から入園できることになった。多くの働く親たちの頭を悩ませている待機児童問題の事を考えれば、幸運この上ない。
し・か・し……
8月1日から入園するというのに、その通知がきたのは7月23日。7月29日に面接とともに諸説明を聞き、それから指定医による健康診断を受け、各種入園準備品を揃えなければならなかった。持ち物への記名、シーツやらコップ袋やらの製作、と、ひとつひとつは大したことではないにせよ、仕事をしながら3日間で揃えられるものでもない。仕事柄、常にミシンがスタンバっている環境を考えれば、私などは、かなり恵まれている方だと思うが、工房にあるのは、チュールやサテンなんておよそ保育園児のシーツには不向きな生地ばかり。しゃーない、日暮里までひとっ走りしてくるか、と自転車を走らせ、「あー、メンドクサイ」と思いながらも、バレリーナ柄のプリント生地なんかを見つけてしまうと、ちょっとは製作意欲も湧いてくる。そんなこんなで週末も工房に出てなんとか準備品の全てを揃えることができた。

それでも状況は容赦ない。そもそも8月の前半は、コンクールが目白押しで、衣裳の出入りが激しいところへ、急ぎの衣裳製作も入り、そもそものスケジュールに余裕がなかったのだ。そんな中、子供が保育園へ行くようになると、最初の1週間は””慣らし保育””でお昼にはお迎えにいかなければならず、その後は工房で放牧状態。ありとあらゆるものに興味津々の幼児は、何をしでかすかわからないので、やっぱり目が離せず、当然、仕事の迫ヲも落ちるという悪魔の循環に陥っているここ数日……。夏の暑さも手伝って、うんざりな気分が増殖中、なんとかこの気分から脱出したいところなのだけれど。とにかく前へ進むしか無い。”