リフォーム物語

ビフォー・アフター
1236835082レンタルの合間をぬって、在庫の衣裳のメンテナンスをする。クリーニングをかけるのはもちろん、取れてしまった飾りを付けなおしたり、伸びたゴムを交換したり、破損したところを目立たないように修繕する、といった細々とした作業がメインだが、時には大がかりな作業をすることもある。
というのは、クラシックチュチュの場合、何度もクリーニングをかけていると、チュールの糊がとれるとともに、ギャザーが押しつぶされて張りが無くなり、スカートが下がってしまうので、スカートの張りとボリュームを復活させなければいけなくなるからだ。

スカートを新しく作り直して全とっかえする、というのも方法だが、できるだけ現状を生かして復活させるには、スカートの段数を増やすのが効果的だ。

今回はブルーのクラシックチュチュ。以前にも1回、1段を入れているが、ここにきてまた随分とボリュームダウンしてしまった。今回は途中に2段と一番下に1段、合計3段を足すことにした。
この場合、1段目は手を加えないので、ボディとは接いだままだ。現状のフリルとフリルの間にフリルを足していくわけだが、ところによっては縫い代が取り切れないので、一度ついているフリルを取り外し、位置をずらして付け直し、縫い代を確保したところで新しいフリルを付け足す。すでに出来上がっているフリルをかきわけるようにしてミシンをかけるには、思いの外、腕の力を使う。しばしチュールと格闘し、3段のスカートを足した。これで11段。修繕前とは見違えるほど、ピン!と張って、チュチュらしくなった。
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