ストレッチ生地のチュチュ

伸びては困るんです…..
シンプルなクラシックチュチュの製作にとりかかった。
ボトムはパワーネットを使ったスタンダードな仕様だが、ボディにはツーウェーのストレッチ生地を使う。一般的なレオタードにも使われている生地だ。

タテ・ヨコに伸びるので、身体へのフィット感は抜群だが、問題は背中心の処理だ。
通常のチュチュ同様、背中心をホック止めにするが、生地に伸縮性があるため、ホックの付いているところが強く引っ張られ、ただホックを付けただけでは””糸巻きハム””のようになってしまうのだ。

これを防ぐためには、背中心が伸びないようにすることが必要。そのために、ボーンを入れることにした。ボーンがラインを保ち、背中心をぴったりと隙間なく閉じることができる。

こういったストレッチ生地を使った衣裳は、ロシア製のものによく見られる。近年、来日するロシアのバレエ団の衣裳はほとんどがこの仕様だ。身体にフィットするので何より踊りやすい。伸縮してくれるので、サイズ調整がしやすい。±8cm程度なら余裕で対応できる。
素材が限られてしまうので、色も生地の質感もバリエーションが少ないのが難点だが、白のシンプルなチュチュであれば、これもまた悪くない。今後は日本でも普及するのだろうか…。興味津々だったりする。”